日本口腔インプラント学会九州支部学術大会  


 
2004年2月21日
      ・22日
 
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日本口腔インプラント学会
第21回 九州支部学術大会

***Japanese Society of Oral Implantlogy***

講演内容

特別講演

 Gisbert Krekeler (クレッケラー)

 フライブルグ大学歯周外科教室教授

 テーマ:Implants-permanent retention-elements for diffierent
      indications 30years clinical experience.


 インプラントに永遠の命を求めて 〜臨床30年、種々の症例から学んだもの〜
 

 ITIインプラントの最も重要な優れた点として、その高い品質と信頼性のある生体適合性
が挙げられる。これらは種々の異なる形態に製造され、驚くべき良好な結果と共に30年
以上も使用され続けている。
 当初は中空シリンダー型と充実スクリュー型で始めたが、形態と使用法を変え、今日で
はすべての症例に主に充実スクリュー型を用いるようになっている。
 我々は何年にもわたり、10,000本以上のインプラントを植立し、その中で合併症のケース
ではインプラントを撤去することさえも学んできた。
 今回、たくさんの異なる症例を通して、ITIインプラントのシンプルな扱い易さと長期間に
わたる信頼性を示したい。

略  歴
1941年 1月16日生まれ
1966年 ドイツ・フライブルグ大学卒業
1980年 ITI創立メンバー、以後中枢の役員を歴任
1982年 フライブルグ大学歯周外科 教授就任
1997年より 口腔外科学会、口腔インプラント学会、歯周病学会の本国及び世界組織の役員
現在 国内外で著書200冊以上、1,000以上の講演や講習
   クロアチア・ザグレブ大学 客員教授
   オーストリア ドナウ大学 客員教授
   九州インプラント研究会メンバー
   タイ国矯正学会名誉会員

主な研究分野
 口腔外科学、歯周病学、口腔微生物学、口腔インプラント学
 

One of the most important advantages of the ITI‐implants is their high quality and reliable biocompatibility.They are beeing produced in different shapes and used since more than 30 years with astonishing succsessful results. Starting with hollow‐cylinders mainly screws for all indications. Over the years we have inserted more than 10,000 ITI‐implants and have learned even to salvage the implants in case of complication.Many examples of different indications demonstrate the simple handling and the longterm reliability of ITI‐implants.

Curriculum vitae
Professor Gisbert Krekeler
Date of birth: January 16,1941
1966−1971− Training in Oral Surgery, Dept. of Oral and Maxillo‐facial Surgery, School of Dentistry,
University of Freiburg, Germany
Since 1971− Training in Periodontology and Implantology
1982−Awarded professorship
1980−Founding member of the ITI
 1980−1994−Member of the Development Commitee of ITI
 1994−2000−Member of the Board of Trustees of ITI
 1994−2003−Chairman of the Research Commitee, Member of the Education and Training Commitee,
More than 200 publications nationally and internationally. Over 1000 lectures and courses given nationally
and internationally. Numerous book contributions, "Principles and Practice of ITI‐implants" in Japanese
(Daishin Comp.Tokyo),Chairman of several national and international congresses.
Guestprofessor of the University of Zagreb(Croatia).
Visiting‐Professor of the Donau‐University, Krems, Austria.
Member of the Kyushu Implant Research Group(Japan).
Honorary member of the Thai Orthodontic Society(Thailand).
Fields of interest include Oral Surgery, Periodontology, in particular Oral Microbiology and Oral Implantology.
 
認定医更新用教育講座

 井上 孝
 東京歯科大学教授

 演題:インフラントのエヴィデンス2003 


 インプラントや移植などの「置換医療」とtissue engineeringなどを用いる「再生医療」に共通する成功の大前提は、解剖学的に健全な組織に連続した自己として再構築され機能されることである。自家歯牙移植では、移植する歯牙に付着する歯根膜組織が母床となる骨組織内の肉芽組織と一体化する可能性があることを考えると、大前提に則った治療と考えられる。しかしインプラントの場合は、いかに良好なosseointegrationが獲得されようが、非自己と生体の間に解剖学的な連続が生ずることはあり得ず、インプラント治療の限界が見える。この限界に挑戦するために、世界中の研究者により材質の改質が行われた。いかにしてインプラント面に骨をより早期に、より多量に沈着させるか、いつ力をかけると良いか、そしてその骨が将来に渡って長期間維持機能させることができるのかを目的として。しかし、それにも限界が見え、世の中は再生医療に注目が注がれつつある。特にTissue engineeringにおける再生療法が期待されるところだが、3要素である足場、細胞、成長因子の組み合わせにより、仮に生体外で組織が作られたとしても、それを生体に戻すことの是非が、学問的にも倫理的にも問われる現在である。結論として現状では、置換医療と再生医療はしばらくの間共存していくことになるであろう。今回はインプラントの研究と臨床を支えてきたエヴィデンスに焦点をあて、その上、加齢し病気となる生体の改造の可能性(遺伝子治療)などを考えてみたい。

略  歴
1953年12月 東京都調布市生まれ
1978年3月 東京歯科大学卒業
1982年9月 死体解剖資格認定医
1983年6月 学位受領(歯学博士)
1983年9月 カナダ・トロント大学歯学部留学(1985年8月まで)
1990年3月 日本病理学会認定口腔病理医
1991年7月 東京歯科大学助教授(病理学)
1998年6月 東京歯科大学千葉病院臨床検査部長
2001年5月 東京歯科大学教授(臨床病態生理学)
2003年1月 日本口腔インプラント学会基礎系指導医
 
歯科衛生士 教育講座

 武田孝之
 東京都開業

 演題:チェアサイドで役立つインプラントの基礎知識

 

チェアサイドで役立つインプラントの基礎知識
 オッセオインテグレーションタイプのインプラントが日本に紹介されて約20年経過しました。この間に多くの臨床例と基礎研究が報告され、歯科医療従事者のみならず、患者さんにとってもインプラントが身近なものになってきたように感じます。
 しかし、患者さんとお話をしてみるとほとんどの方が誤った理解をしていて、過度にインプラント治療に期待をもっているか、もしくは、必要以上に怖がったり、悪い結果に陥ることが多いと思い込んでいるようです。
 現在歯科医療に求められていることの一つに、われわれが正しい説明をし患者さんに治療方針を決めていただいてから治療を始めることがあげられます。その際にもっとも重要なこととして、まずは患者さんサイドにたってお困りになっていることをよく理解すること、そして、説明をする側が正しい知識をもち、患者さんが理解しやすいような説明ができること、さらに、説明した通りに治療を進める技術と経験があることが考えられます。
 歯科医師が説明をするところが多いと思いますが、よく言われるように患者さんにとって話しやすい身近な存在は歯科衛生士さんであるために、歯科医師と同等の知識を持っていなければ誤った理解を患者さんに与えることになるために、インプラントの基礎知識を十分に理解している必要があります。
 さらに、治療後長期的に口腔内を安定させるためにはメインテナンスが必須であり、ここでも天然歯と周囲組織の異なるインプラントをどのように取り扱うかで予後は大きく左右されます。
 そこで、今回教科書的なものではなく、日常臨床で知っておかなければならない知識を中心にお話をしたいと思います。

略  歴
1980年 東京歯科大学卒業
1985年 同大学院補綴学修了 歯学博士授与
1990年 東京都千代田区にて開業
    現在に至る
東京歯科大学水道橋病院 インプラント科 非常勤講師
日本補綴歯科学会 指導医
日本口腔インプラント学会 認定医
 
歯科技工士 教育講演

 松下恭之
 九州大学大学院歯学研究院
 口腔機能修復学講座生体機能工学研究分野助教授

 演題:機能回復と生体・コンポーネント保全のための
     インプラント補綴ガイド

 

 Goodacreらはインプラントの長期的な使用に伴って起きうる合併症についてレビューしており、その報告によれば、外科的な問題よりも補綴的な問題、すなわちスクリューの緩み/破折、フィクスチャー破折、フレームワークや床の破折、前装材の破折、チップオフなどの上部構造のトラブルの増加が顕著である。力学的に不利に作用する要素(バイオメカニカルリスクファクター)が多いほど、毎日の咬合によりインプラント補綴物は悲鳴をあげやすくなり、またもっとも弱い部分に金属疲労や骨吸収といった形で現れるものと考えられる。F.Renouardによれば、このメカニカルリスクファクターには、幾何学的要素、咬合的要素、技工学的要素の3種がある。まず幾何学的要素にはインプラント長さ、本数、配置などの幾何学的影響が含まれ、骨移植による骨環境改善なども含め、歯科医師側が対処すべき問題と考えられる。次に咬合的因子には、夜間の歯軋り、対合歯の種類(天然歯か、義歯か)などが含まれ、夜間のスプリントの使用など患者側が対処すべき問題と考えられる。技工的因子には、パッシブフィットが含まれる。これは印象、咬合採得の工程を含め、歯科医師側と技工士側双方の対処すべき問題と考えられる。近年重要視されるトップダウントリートメントは、審美的要素にもまして、幾何学的リスクを最小にするための設計を基盤にした治療方法であり、歯科医師と技工士の双方でこれらのリスクファクターをコントロールすることが肝要であろう。
 この講演では、幾何学的因子および技工的因子について、我々が臨床で経験したメカニカルリスクファクターが関与したと思われるトラブル症例を交えながら、当科での研究結果と文献レビューを通して、永続性をもったインプラント補綴のガイドラインを考察する。

略  歴
1981年 九州大学歯学部卒業
1995年 九州大学歯学部第二補綴科講師
2001年4月 九州大学大学院歯学研究院口腔機能修復学講座
         生体機能工学研究分野 助教授
現在に至る
 



■お問い合わせ先  あべ歯科インプラントクリニック
870-0035大分県大分市中央町1丁目3−24
大会専用電話 097-533-5022

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